長岡造形大生 企業視察結果発表会2024
7月26日、ミライエステップにて、長岡造形大学池田ゼミ・研究室の学生18名による発表会が行われました!
市内企業見学会
6月7日(金)、長岡造形大学池田研究室の学生が、卒論テーマやゼミ内での課題解決テーマの発案や発想を得るために市内の企業を視察しました。この企画は、長岡造形大学池田研究室×長岡市NaDeCコーディネーターで立案され、計4社をまわる市内企業見学バスツアーに我々も参加しました。
まずは小国和紙生産組合さんの工房へ。和紙の原料となる楮(こうぞ)の見学から、紙漉きの作業風景までをお見せいただきました。学内の研究で小国和紙を使用する学生も多く、今回の見学をきっかけに、学生からは自身の作品に取り入れたいという声も上がっていました。
ガトウ専科 夏花火館さんでは、夏花火パイの製造工程を見学させていただきました。池田ゼミでは、昨年もパッケージデザインの企画・提案を行なっています。今年も新しいパッケージデザインのコラボを希望されていると仰っており、学生も制作に意気込む様子でした!
北越コーポレーション長岡工場さんでは、ノート1P目の洋紙や一苦労する硬い厚紙など、特殊紙をメインに製造されています。当日は紙の生産ラインを見学させていただきました。巨大な機械で紙をカットする等、想像以上に迫力のある現場でした。
最後は、安達紙器工業さん。段ボールやパスコ等の特殊紙を「加工」して、緊急時に活用されるレスキューボードやバッグなどの製品を生み出している会社で、実際に製品を手にとって見学する機会をいただきました。学生が実際にレスキューボードに試乗し、その強度と安全を体験する場面もありました。
さて、市内企業見学ツアーに参加した学生たちは、どんなアイデアを発表してくれるのでしょうか..!
企業視察結果発表会
そして迎えた発表会当日。池田ゼミ・研究室の学生18名による発表が行われました。当日は、見学にご協力いただいた企業さんにもご参加いただきました。
個性豊かな発表内容(提案された20のアイデア)について、1人ずつご紹介します!
<野上米穀>
1. 米離れを解決するアイデア
魚沼出身の浅井さんらしい、米への情熱を感じるアイデアとなりました。米不足や品質問題に対して、売り上げの一定化や市場の拡大を図る全国的なPRをするアイデアです。
<小国和紙生産組合>
2. 和紙で作るマスクケース 「和粧し(わめかし)」
冠婚葬祭など浴衣や着物を着るシーンでのマスクの保管として和紙のマスクケースを提案しました。いつものマスクに特別感を与えることで、マスクの持ち歩きがプラスになるアイデアです。
3. コンセプトカーの提案 「春が来る」
日本の魅力は古さと新しさが融合している面白さから、自然×人工物をコンセプトに、車のハンドルのコンセプトデザインをしました。和紙の温かさと金属の光沢の融合を表現しています。
4. おぐに和紙×付け帯
お太鼓結びやリボン結び、チュールやレースでのアレンジなど、可愛いものが好きな10~20代の女性をターゲットにしており、華やかさと和紙の魅力が詰まったプロダクトデザインになっています。
5. 新潟を楽しみながら学べる和紙の積み木「わつみ」
持続可能な商品提案を考え、プラスチックを使わない和紙でできた積み木「わつみ」は、使っていくうちに味が出る、子供にも環境にも安心安全なプロダクトとして提案しました。特産品の絵と名前が書いてあり、楽しく学ぶこともできます。
<BSフジ 「飯島直子の今夜一杯いっちゃう?」の番組ノベルティ制作>
6. 瓶につける栓抜きキーホルダー
店内の瓶ビール提供時に使用してもらうことで話題を呼び、SNSで告知してくれた人に1/3サイズの栓抜きをプレゼントする企画。お店を介して、プレゼントをするというプロダクトとサービスの提案となりました。
7. お酒の試香紙 「プロッターカード」
お酒は弱いけど試してみたい、シェアしたい、選択肢を記録しておきたい、そんな人が、日本酒を呑まずに試すことができる、香水の試香紙の日本酒版を提案しました。お酒を楽しむ際のふわふわした高揚感をイメージしたデザインとなっています。
8. 番組コースターの制作
コースターを使ってユーザーに番組を知ってもらえるように、飯島さんの名言をデザインしました。表面には放送内で飯島さんが話したフレーズをタイポグラフィーで表現し、裏面には番組のあらすじが載っています。
9. カレンダーの制作
旬の食材や料理をイラストレーションで表現、お酒やおつまみが欲しくなるデザインのカレンダーを制作しました。番組の主役である、飯島さんの動きの特徴を捉えたデザインです。
10. 麦芽粕を再利用したコルクコースター
何気ない日に特別感を演出する、麦芽粕を再利用したエコプロダクトのコースターを提案しました。また、「飯島直子の今夜は乾杯ビール」のオリジナルビールのラベルパッケージも作成。
<北越製紙>
11. PASCO(パスコ)を使った災害用防水リュックの提案
PASCOは、強度、耐水性が非常に高い紙です。災害時に給水タンクから水を運ぶときに、災害弱者(高齢者、女性、子ども)向けに両手が空くようにと、リュック型の防災バックを提案しました。
12. 「じょうもん スノーホワイト」を使った栞
子どもの読書離れを楽しく解決する提案です。本を開きたくなる栞は、動物たちが長岡野菜を頑張って収穫しているイラストレーションがデザインされており、長岡野菜のHPにも飛べるQRコードもついています。
<ガトウ専科 夏花火パイの端材をつかった新商品のクッキーパッケージの提案>
13. 「打ち上げクッキー」
花火の筒に見立てたパッケージは花火大会のワクワク感をイメージしています。カラフルな色は、大空に舞った賑やかで楽しい花火を意識して制作しました。
14. 「星の宝石箱」
星屑を詰め込んだ宝石箱をイメージしています。パッケージは長岡で見た空模様から色をとり、カラフルな展開になっています。パッケージにデザインされたリボンからはオーロラの輝きが見えるようなデザインになっています。
15. 「花火のかけら」
パッケージを風呂敷にしたことで、食べ終わった後も、印象に残るデザインです。カラー展開もあり、イメージによって商品を選ぶのも楽しくなるアイデアになっています。
16. 「スターマイン」
蓋の裏から厚紙が回転できることで、デザインされた花火の色が変わる仕掛けになっています。華やかなグラフィックは4色展開でデザインを考案しました。実際の販売イメージもあり、壁掛け型の販売を想定したデザインにもなっています。
17. 「スターダストクッキー」
SNSで若者に興味を持ってもらうために、蓋に仕掛けを取り入れ、上にスライドすると花火に色がつき、左右にスライドすると花火の色合いが変わるシンプルなデザインです。
18. スターマイン
長岡花火の名物「スターマイン」の一度にたくさんあがる様子を表現したパッケージです。賑やかな花火の模様がデザインされています。
<新潟県環境保全事業団 ゼロチャレ30への啓発へのアイデア>
19. 「みらいの木」
アンケートに対して「YES」と思うものに木製で出来たピースを投票するという、アンケートへのハードルを下げるプロダクトです。投票数も重さを量るだけでわかるアイデアは、アンケート実施者への体験設計も考えられています。
20. 「ちきゅうを守るヒーローで賞」
地球のことを考えて行動をした人に贈る「賞」です。メダル型のシールとなっていて、新潟県がPRするゼロチャレ30のイベント用に、多くのバリエーションを展開予定しています。
まとめ
長岡造形大学池田ゼミ・研究室では、年間を通して「社会と街をつなぐ研究・活動」を目的に産学社会連携を行なっています。地元の素材を使いデザインで生活を豊かにすること、長岡にしかできないこと等々、これからも試行錯誤しながらスクラップアンドビルドを行います!